マグロ解体ショーで美味しい日本酒と食べ放題飲み放題状態をみんなの力で実現できた話
水元英登(みずもと ひでと)
継続課金型コミュニティ設計・管理
8月11日、40人の参加者と共に「マグロ解体ショー&日本酒を楽しむ会」を実施しました。食べ放題・飲み放題の宣伝文句ではなかったのですが、全員の満腹の方が、マグロと日本酒の量よりも先に来てしまい、参加費5,000円で実質マグロ1匹まるごとと酢飯と4種類の日本酒が食べ放題・飲み放題状態となりました。
マグロ解体ショーをやることにした動機
囲み取材かよ!とつっこみたくなる写真
実はマグロ解体ショーの企画は、パクリです。
私自身がマグロ解体ショーにお客さんとして参加し、とても感銘を受け、是非再現したいと考えたことがきっかけです。
目利き経験20年以上の築地の本物のプロが、このイベントのためにマグロまるごと1匹をセリで仕入れて解体までしてくれます。
寿司屋での勤務経験を持つ築地場内の魚屋さんが手際よく切り身にしてくれます。
10枚用意した銀の大皿をフル回転しても間に合わないくらいマグロ三昧。
これに加え、たまたま利酒師だという知人もいましたので、私のオリジナルとしては、マグロに合わせた日本酒の解説も組み合わせようと考えました。
実はこの「日本酒」という気づきをくれたのも、SNS上での知人の指摘でした。
当初、飲み物は発泡酒やチューハイでお茶お濁すつもりでした。よくありますよね、パーティー系のイベントで。
マグロ解体ショー実現までのプロセス
マグロ解体ショー&日本酒を楽しむ会。を実現するに当たりまず最初にやったことは、最低の必要経費のイメージでした。(のちにここの見積もりが甘くて冷や冷やするのですが)
参加費はもろもろのこみこみで5,000円一律にしたかったので、何人呼べば実現可能なのかが見えてきます。
その上で、SNS上での興味づけを十分に行った上で、イベントの全貌を明かしました。
この時点では、最低催行人数を明記し、いつでも尻尾を巻いて逃げ出せるようにしてあります。
こんな感じで、SNSで情報を提供していきました。
他社さんのマグロ解体ショーも引用して、マグロの魅力を伝えました。
引用:http://www.uomaru.co.jp/images/word/maguro_bui/illust01.gif
ですが、会場を確保したり、実際にマグロを仕入れてもらうとなると、もう後には引けません。実はマグロ解体ショーの1週間前までが一番ピリピリしました。
こんな企画をやりたいですと打ち上げて、
実現のための目標金額を提示して、
参加者のみなさんのご意見やご協力を得ながら企画を実現する。
支援者へリターンをお返しする。
これって、今流行りのクラウドファンディングそのものなのです。
マグロ解体ショーを通じてクラウドファンディングに成功していた
クラウドファンディングとは
インターネットを通してクリエイターや起業家が不特定多数の人から資金を募ることを言います。群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語
例えば、こんなクラウドファンディングのプロジェクトがあります。
スマートタグといういいアイデアがありますと発表します。
実現するのに1,000,000円が必要です。
3,240円のご支援をいただいた方には、スマートタグをリターンとして差し上げます。これは通常の販売価格の25%オフです。
・・・という形で現在、目標金額の2004%の20,046,360円で成功しています。
私のマグロ解体ショーも、小規模ではありますが、これと全く同じプロセス。
クラウドファンディング・プラットフォームという中間業者を通しているかどうかの違いです。
そうなんです。必ずしも中間業者を通す必要がないのです。
マグロ解体ショーを成功させた次
クラウドファンディングの先進国であるアメリカのクラウドファンディング・プラットフォーム「KICKSTARTER」のJulio Terra氏も言うように
“資金を得ることが目的じゃない。クラウドファンディングの目的はコミュニティーを作ることだ”
だと考えています。
まあ、何かを形にすると言うことは、評価にさらされるということで、実現したその瞬間からポジティブな反応をする人とネガティブな反応をする人が現れます。
今回のマグロ解体ショーについても、参加者の100%が100%の期待以上の感想を持つことはあり得ません。それは思考停止だから。
「水元(私)の企画ならまた来たい」と言ってくださるファンや、残念ながらそうではなかった人からのご意見などを受け止めて、このコミュニティーを前に進めていかなければなりません。
参加者の中から「一緒にやってみたい」という人が1人でも2人でも出てきてくれれば、それはそれで前進ですし、やることには前進しかないわけです。
前日にお願いして、当日お手伝いくださった方々もいらっしゃいました。
何より、自分が一番楽しませていただきましたし、勉強させていただきました。
「遊園地に行くのなら、遊園地を作った方が絶対楽しい」
参加者の中から明日の仲間が生まれることを強く望みます。
マグロは捨てるところがありません。
背骨にくっついた肉はスプーンですくって食べます。いわゆる「中落ち」です。
※画像提供:共同開催してくれた藤井さん(日本酒担当)