もし長所短所を見つけることができなくても診断すれば簡単解決
水元英登(みずもと ひでと)
継続課金型コミュニティ設計・管理
自分の長所(強み)を聞かれて、どんな場面であっても即座に答えられる人はほとんどいないものです。自分の長所を即答できない人はとても損をしています。しかも、これまでもこれからも損をし続けます。
みなさんもすでにお気づきのことと思いますので、長所が即答できないことに困ってはいませんか?今この機会に、自分の長所を簡潔に言語化しておきましょう。
というのも、人には必ず長所も短所もあるわけですから、表現できないだけで宝の持ち腐れ状態だからです。
他人に伝えるほどに客観性を持ってこそ、自分の行動基準も明確になりますし、他人からの評価にもつながりチャンスが巡ってくるようになります。長所とのうまい付き合い方を知っておいて損はないでしょう。
<もくじ>
長所とのうまい付き合い方
長所だろうが短所だろうが、人間ならば必ず両方持っています。ただ、現実に長所を生かして仕事もプライベートもうまくやっている人とそうではない人がいるのはなぜでしょうか?
理由は2つあって、そのどちらかではなく両方から致命的な妨害を受け続けているからです。
自分自身が長所に自信を持っていない場合
1つの物事に対して、苦手意識はないけれども他人に比べて特別優れているとは感じていない場合です。自分自身の長所に気がついていないこともここに含まれます。
これを解決するために、自分の長所を客観的に言語化する必要があります。
自分の持っている「オリジナルな感覚」を「一般的に流通している言葉」に置き換えることが必要です。これは、ワイン・ソムリエも必ず通る道です。
すでに流通している言葉とは、
決断力 / 継続力 / 行動力 / 企画力 / 計画性 / 協調性 / 社交性・・・などなど。
このような言葉で自分の特徴を言語化すると、自分を評価する時の指針となって胸を張って「長所です」と言うことができるようになります。
他人に対しての伝え方がわかっていない場合
自分の長所を客観的に言語化できたとしても、それを現実の世界でどのように活用すればいいのかを伝えられない場合はこのパターンです。具体例を示せるかどうかです。
「独創性」・・・すでにあるものを組み合わせて新しい価値を生み出せる
「行動力」・・・スピードによる優位性を理解してリスクを取って成果をあげることができる
「決断力」・・・他者の3倍の速さで問題に対処しいずれかの方法で解決することができる
といった具合のシナリオに、過去の経験やこれからのビジョンを加えて説得力を出します。
他人に伝わる形にできてこそ、長所は長所として意味を持ちます。
長所の見つけ方
長所とはすでに持っているものですから、分類して名前をつけてあげれば「長所です」と成立します。ここで問題になるのは「あとでやろう」という先送りです。長所がわからない人は、まだやっていない人だということです。
長所とは「好きなこと」を胸を張って「好き」と言えることである
Facebookを1日も欠かさず毎日更新できれば、それは間違いなく「頭の中の考えを言語化する」長所があります。
でも、本人はそれが普通なので、特別、長所とは思っていないことがよくあります。
本人に言わせれば、「好きなだけだよ」ってことです。「好きだから、書いているんだよ」ってことです。
長所とは平均値からずれていることである
誰かのためでもなく、もちろんお金をもらうためでもない。ただ好きだから没頭できる。その結果、他人には決してできないことを(気づいたら)してしまっている...これが長所です。
この「普通じゃない」というのが長所です。
短所をうまく使えば長所になる
実は、短所だと思っていることも使い方次第では長所だということを知っていますか?
短所ならいくらでもあるという人に朗報
長所がわかりにくい人でも、短所なら気がつく機会は多いことでしょう。何かうまくいかなかった時、自分にイラっとした時、その原因を問い続ければ短所に気づきます。
実は長所も短所も、そういった性質が「ただそこにある」だけで良いも悪いもないものです。人を傷つける先の尖ったハサミがそこにあっても、良いことでも悪いことでもないのと同じです。
良いか悪いかは、それを使う人間に問題があるだけです。
長所と短所は表裏一体 無味無臭じゃないことが評価に値する
1つのことに集中できない性格の人は、「集中力がない」などと一方的に短所だと決めつけられがちです。ですが、その分、短期間で多くのことを経験しより良いものを見つけることもできます。
1つの仮説について1年間研究する人と、1年間で20回多方面にPDCAサイクルを回す人とどちらに長所があるかは結果によってだけ評価されるのです。
(PDCAサイクルとは、計画→実行→評価→改善のサイクルのことです。)
短所も他人よりも色が濃ければ武器となり得るということです。
客観的に見てもらうのが効率的で、はずさない
自分のことを客観的に判断するというのは難しいことかもしれませんが、他人に見てもらうことはいとも簡単なことです。それこそが本来の客観だからです。
本による診断
自分の長所を見つけ出して、「すでに流通している言葉」に言語化することに関してスタンダードになっているのが「さあ、才能に目覚めよう あなたの5つの強みを見出し、活かす」という書籍です。
30分ほどのガッツリの診断テストをした上で、全34個の要素から自分の強み5つを教えてくれるというものです。それぞれの強みについての解説も本の中でしっかり書かれているので、言語化されたものをそのまま使えるのは便利です。
1,700円と高価で、かつ一度診断したら本そのものはいらなくなるのですが、その価値はあるとこの本を手に取った人は思うことでしょう。
ネット上で診断
就職・転職分野での最大手リクルートが運営するリクナビNEXTの提供する無料の「強み」診断ツールが「グッドポイント診断」です。リクナビNEXTに登録することで、無料でサービスを受けることができます。
私の場合は20分程度時間をかけてじっくりやりました。その診断結果は以下のように表示されます。
登録は簡単で、診断の回答もシンプルな4択なので試しにやってみる程度の意気込みで十分です。まあ、無料なんでやってみるべきですね。
実際に私が診断を受けてみた時の感想と解説は、こちらの記事にまとめてあります。
長所を断言できれば人が集まるようになる
最初にも触れたように、自分の長所を即座に答えられる人は少ないのが現実です。
みんな、なんとなくわかっていても客観的な言語化ができていないのです。これは、ワイン・ソムリエとただの酒好きの違いにも例えられることです。
大事なポイントは以下の2つ。
・相手に伝わるすでに流通している客観的な言葉にすること
・自分の長所をどのように活かすと相手のためになるのかを示すこと
これができればそれだけで、少数派の希少価値が生まれます。
相手が欲しいのは、本当に優れているのかよりも、自信を持って断言してくれる存在です。何をあなたに任せていいのかが見えるからです。ここに気づくと、人間関係が飛躍的に好転しますよ。