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「本は売れる」4つの理由まとめ

この記事を書いた人:
水元英登(みずもと ひでと)
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『革命のファンファーレ』西野亮廣さんと
『モチベーション革命』尾原和啓さんとの対談
10分の間にいろいろ引き出したいことがつまっているのですが

さらっと言われている
本は売れる」(5:25付近)
について、まとめたいと思いました。

 

尾原さんでさえ、
「どういうことですか?どういうことですか?」
って反応だったので

これをまとめると喜ばれる人もいるのではないでしょうか?

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書店で、どんどん売れているお二人の著作

 

キンコン西野さんの言い分

 「本は売れる」
西野さんはこう続けます。

本は売れるものなんだ。

売れてない本があるとするならば、それはなにか売り方を故障している。

 

西野さんは自身の著書『革命のファンファーレ』で

作品の販売を他人に委ねるな。それは作品の「育児放棄」だ。

という章を設けています。

 

さらに、本屋さんには本を買う “きっかけ” がない
とも指摘しています。

2,000円で市販されている自身の絵本を
自分のサイトでは2,500円で売っており
500円の余剰分で海外の子どもたちへ絵本をプレゼントしているそうです。

そうすると、驚くことに
いいことをしている大義名分のある
500円高い絵本を買う人もいるというのです。

 

人は「買う理由がある」ものを探している。

これは、尾原さんの著書『モチベーション革命』でも

すでに世の中には必要最低限のものは溢れています。

今は「どう遊ぶか」までを、提案してあげなければなりません。

相手の潜在的な欲求を見つけ出して、体験をプロデュースしていくのが、これからの仕事なのです。

と書いてあったことを思い出させます。

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モチベーション革命の中の1ページ

 

本を作る側の言い分

では、
ひとつの作品への著者の熱い思いを受け止める側である
出版社の人はどのように考えているのでしょうか。

『多動力』『モチベーション革命』などを担当されている
幻冬舎の箕輪厚介さんは「著者」に関するインタビューの中で
そもそも論としてこのように語っています。

 

本を売りまくっている印象の箕輪さんのリアルな話。

そもそも、本って勝手に出して・・・

例えば7月10日発売だったら、勝手に7月10日に出して、本屋に並べて、読者に気づいてもらおうなんて、奇跡信じすぎだろう

 

だから、ネタさえあれば1か月前からでも
SNSで発信する。

 

5,000部刷ったとしても
5,000人の読者に出会うなんて至難の業で
5,000人を武道館でも東京ドームでもいっぱいにする魅力が
本になければならないことを見落としがちだと指摘します。

 

物理的に本なんて一瞬でできるけれども
売れない!
著者の経験がどれだけ濃密かが問われると言います。

だからこそ、箕輪さんの場合は
読者を自分だと仮定して
本当に自分に刺さる著者で、刺さる企画しかやらないのです。

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ラジオ収録中の箕輪さん

 

前田さんの「私の勝算」

『人生の勝算』でヒットを飛ばしている
SHOWROOM代表の前田裕二さんは著者について
的確な分析を教えてくれました。

著者を4つのタイプに分類して
それぞれの売り方を分析しています。

これは、西野さんのブログで公開された
『人生の勝算』第二章でも確認できます。

 

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箕輪編集室より

縦軸にファンとの距離が近いか遠いか、
横軸にファンの数が多いか少ないかを取ります。

ファンとの距離が遠くて、ファンの数が多い右上の領域は
芸能人・トップタレントの領域で
芸人である西野さんはこの領域の人です。

 

西野さんが本を売りたければ
右上の領域から下に降りていけばいいのです。

プライドの分厚い壁を乗り越えて
どれだけ時間を割いて
ファンに近づいていくか。

一昔前のAKBが握手会をするみたいなものです。

 

では、前田さん自身は
自分のことをどのように観察して
どう分析しているのかと言うと

「こいつおもしろいけど、知名度はまったくないよね」
ってところから売れるプロセスを作れることに
より価値があると考えていらっしゃいます。

 

具体的には、本を出すことによって
右上の領域の人から紹介してもらって
ちょっとした偶像化ができて右上に上がり

すぐに右下へ降りる。

右上の領域の人にクレジットをつけてもらうというわけです。

 

思い出したのは、ちきりんさんの売れる本の4つの要素

前田さんの話で思い出されたのは
昔、ブログにも書いたことがあるのですが
ちきりんさんのアンバンドリングでした。

売れるいい本を作るには4つの要素があります 
という話。

 

1. コンテンツ
2. 文章力
3. 企画・編集力
4. 販売力

 

中途半端な著者は
これをすべて1人でやろうとしてしまう。
自分にしかできないところ以外は
自分よりも得意な人に任せるべきというお話です。

だから、著者は
書いたら売れる魅力があればいいので、
自分のやりたいことを磨けばいいのです。

 

文章はライターという仕事がありますし、
企画・編集は出版社の編集担当の人がいますし、
販売力はチーム一丸となって課題を見つけて、打てる手をすべて打てばいいのです。

というわけで、西野さんの話に戻るわけですね。

 

「本は売れる」4つの理由

まとめます。

本が売れると言うには4つの理由があります。

 

1. 誰も経験したことがないことをしてきた著者が書いているから

2. 著者自身が文章が上手いか、またはプロのライターが書いて、さらに編集者がリライトしているから

3. 書いたら売れる経験のある著者へ編集者はオファーしているから

4. 読者に気づかれる施策を打っているから

 

このように市販されている本には何重もの越えるべきハードルが用意されています。

逆に言うと、売れていない本には
この4項目のどれかに欠陥があるということが言えます。

ひとことに「本は売れる」という裏には
このようなことが隠れていたのでした。

 

おわり

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モチベーション革命